問 題
所 見
麻布中学校からのここイチは、この年度で話題になったドラ○もんの問題ではありません。いやぁ、様々な大人の事情でさすがにココで、彼に出演してもらうわけにはいかないのです。
麻布の理科はいつも、作成者が本当に理科好きなんだな~って思えるものが多いですね。理科という道から踏み外すことなく、問題文中に解答へのヒントが散りばめられていて、そしてそのヒントから解答を導くための思考がまさしく理科!って感じさせてくれます。あーでも、キュリオシティの着陸方法を問う問題はさすがに知ってなきゃ解けないものでした。
ピックアップしたのは「火星の水」についての記述問題です。要するに「温度が高い状態になるには?」を考えます。問題文中に「大気が薄い」と書かれていることがヒントになりそうです。そしてしつこい程「地表に」と書かれていることも場合によってはヒントとなるかも知れません。
模範解答に挙げているものが管理人が最初に思い描いた解答です。学校がどんな解答を期待しているかと言えば、やはりそれは「小学生らしい解答」でしょう。しかし模範解答たるものに、そして講師たるもの、そういった子どもらしい、場合によってはファンタジー的とも言えるものを記すことは避けなければいけません。
なお、以下は私の目や耳に入ってきた誰かの解答だとして、ちょこっと添削しておきます。
■解答A>
「大気の二酸化炭素の濃度が高くなる。」
温室効果の観点から導いた答えですね。これが小学生の解答なら正解と言ってもいいでしょう。ただし、模範解答にするにはどうかな、と思ったりします。なぜなら火星の大気はすでに二酸化炭素が高濃度の状態(95%)だからです。そこから狭い幅で二酸化炭素の濃度が高まったとしても、期待に添える結果にはつながらないでしょう。
■解答B>
「隕石がぶつかって自転軸が傾きが変わり、太陽の光が良く当たって温度が高くなる。」
いろいろ伝えきれていませんので、これは小学生でもマルはもらえないかなぁ。自転軸が変化すると日光が良く当たる...どこに?それで温度が高くなる...どこの?うーん。球体なんですから総熱量に変化はありませんし、地軸の傾きがどう変化しても差は残ります。こういった天文学的な要因を探る問題では無いと思っています。そんな大きな隕石で発生した塵が太陽熱を遮断してしまうかもしれません。
( 2013-02-09 )
解 答
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解 説
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