ココの管理人がワリとGoogle原理主義者であることは、理総研のユーザーの方々に広く知られている所だと思います。Googleのやることなすことすべてを信奉しているのではなく、良い部分もスレスレの部分も含めて、野心的でありながらスタイルの影に隠そうとしない姿勢,革新的で「業界をリードし、新しい世界を切り開いていくぜ。オレらのコードはこれからの業界標準な!」なオレ様姿勢に好感を持っているだけです。
Googleは、パートナーとして仕事をしていくには「外資系にありがち」とかいうレベルを超えてとてもめんどくさい企業ですけど、カンファレンス(講演)などで彼らが目指す世界を見せてもらうと、新しい呼び水として最高のパフォーマンスをしてくれます。
そんな管理人の主義や「速いことは正義」の名の下に、理総研の各種アプリケーションは主にChromeで動作確認をしています。他のブラウザではどう動くか?どう表示されるか?は、気が向いたときしかチェックしませんし、よほどの違いがない限り他のブラウザ用に処理を分けたりはしません。言いかえると、Chromeで利用したときこそ、管理人の意図が100%具現化した理総研なのです。
6月末に開催されたGoogleの技術カンファレンス「Google I/O」ではWebブラウザであるChromeの展開戦略として、iOS版(iPhone / iPad)Chrome,Googleの新タブレットNexus 7への標準搭載が発表されました。Android版Chromeは少し前に発表されていたので、これでありとあらゆるハードウェアのありとあらゆるOS上でChromeブラウザが利用できることになります。
この発表は今まで販売戦略の足枷となってきたハードウェアやOSの存在を希薄にするものです。例えば、
・このゲームはPSP専用でDSではできない
→ハードウェア・プラットフォームによる制限
・このソフトウェアはWindowsでしか使えない
→OSによる制限
・このアプリはiPhoneで使えてもAndroidで使えない
→言語仕様による制限
と言ったいろいろな制限を、開発者が意識しなくてもよくなっていく可能性を秘めています。
少なくとも開発者としての管理人には朗報で、「iPhoneでアンキングやりづらいんですけど」とか「ケータイアプリにしてよ」とか言われたときに揺れていた気持ちを完全に消し去ってくれました。これからはただ一言、「Chrome入れて出直してきな」で済むわけです。
ひたすらChromeで動作することだけを念頭に開発してきたことが無駄にはならなかった、その事が嬉しい。
正確に言うとiOS版のChromeはJavaScriptエンジンに独自開発の高速なV8エンジンを使えない、さらにはSafariの高速なNitroエンジンも利用できないという問題点が残っています。この辺りがどのように解決されていくのか非常に興味深いです。
なおこの話は管理人にとっての利点を前面に出してますが、Googleが本来目指しているものではありません。Googleが目指しているのは....その話は長くなるからまた今度。