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カテゴリー:[ 日々の理科 ]の投稿記事リスト
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2014
10
27
投稿 Cordu-Roy

:: 2014年、理科にまつわる話題 (時事問題)

[ 投稿 水口佑@管理人 ]
カテゴリー> 日々の理科
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理総研ブログ
理総研恒例行事となった時事ニュース記事です。中学受験で扱われそうな2014年の理科的時事問題をまとめてみました。

道行く小学生に妖怪ウォッチ向けられてみたり、男だけど巻き爪に苦しんで女子力を高めてみたり、ついさっきは敬愛してやまない先生に「水口、お前は世捨て人やな」とか言われて、いやぁ〜、だとか、それほどでも〜、とか、いかにも日本人な受け答えをしてみたりしたけれど、私は元気です。半年ぶりの記事ですが管理人もちゃんと生きてるんだな、と思って頂けたら幸いです。久しぶりだからかかなり長い記事になってますが、受験生は我慢して一度は読んでおくべし。

サイト統計的に時事ネタ関連のオーガニック検索による訪問率は高く、理総研の知名度のアップのために書いてみます。なお、今年も何回か「理総研のアンキングって暗記ゲームは有料なんですか?」という問いをぶつけられたのですが、誰しもに分け隔てなく無料です。機能制限は実力次第で解除できます。有料のユーザー権限はあくまでも「案」としてあっても募集していませんし、テキストやらの有料コンテンツは今のところありません。理科の暗記力を高めたい方は是非、ご登録下さい。


  1. 陸域観測技術衛星2号「だいち2号(ALOS-2)」、打ち上げ成功
    5月24日、JAXA(ジャクサ=宇宙航空研究開発機構)が、鹿児島県の種子島宇宙センターでH-IIAロケットに搭載された「だいち2号」の打ち上げに成功。

    高まる健康志向を反映してるのかしてないのか「大地にも、精密検査が必要だ。」のスローガンのもと、運用が停止していた先代のだいちよりも精度の高い写真を撮影できるようになり、白黒写真とはいえ10mより小さい物はボケちゃう→1〜3mより小さい物はボケちゃうという鬼進化を遂げる。

    だいち2号の役割は地図作製・地域観測・災害状況の把握・資源調査などで、マイクロ波(電波)をぶつけて跳ね返ってくる電波を受信して処理。このうちLバンドという波長の長いマイクロ波(LongのL)は、雲やら葉っぱやらを通過して、幹やら物体やら地表面で反射されるため、昼夜と植生を無視した観測が可能。この性能が上がったわけで、葉っぱの下着なんて付けてる場合じゃないんです。

    なお、だいち2号は静止衛星ではなく、97.3分で高度628kmを南北方向に1周し、さらに軌道を東西にずらして14日で同一地点の上空にもどります。この動きは太陽同期準回帰軌道と言い、太陽光線と軌道面のなす角が一定&軌道を東西にずらすことで「一定周期で同一時刻に同一地点の上空に戻る」を実現します。そしてだいち2号は自律的軌道制御技術という新たな日本の変態技術を装備し、人の手を借りず自分の力で軌道を修正します。賢すぎて惚れてまうやろ。

    この太陽同期準回帰軌道で計算問題作ってみたけど、ま、発表の場は無いかな。

    重要単語:だいち2号 太陽同期準回帰軌道


  2. 北半球の二酸化炭素濃度が初めて400ppmに
    5月26日、気象庁は日本の南東の太平洋上空などで大気中の二酸化炭素濃度の上昇が続き、初めて400ppm(0.04%)を超え、過去最高になったと発表。いや特に地球温暖化だとかエコだとか言うつもりはありません。観測事実だけ。

    重要単語:二酸化炭素 ppm


  3. ニホンウナギ、レッドリスト最新版で絶滅危惧種に認定
    6月12日、国際自然保護連合(IUCN)が、ニホンウナギを絶滅危惧1B類(近い将来、野生での絶滅の危険性が高い)に認定。国際的な保護が必要な何だか身分の高そうな魚に。生魚を美味しいと感じられない管理人にとって、お寿司屋でたまごと並ぶ定番にぎりがウナギだったのに...。

    ニホンウナギ(ウナギ科ウナギ属)
    体表は粘液でぬるぬるして素手で捕まえるのが難しい、つかみ所のない、所詮えら呼吸の魚類。肉食の夜行性。定住性・帰巣本能が高く、ねぐらからあまり離れない。最近まで産卵場所やその場所までの経路といった生態が謎のベールに包まれていた、そしてその謎ごと美味しく食されていた。もうこうなったらタレだけで御飯を食べてやる、というファン離れが加速中。

    レッドリスト
    絶滅へのカウントダウンが始まった野生動植物のリスト(一覧)で、国際自然保護連合が最初に作成。その後各国の政府機関や地方自治体が同じフォーマットで独自に作ったりするようになる。レッド(赤)には警告の意味がある。レッドデータブックはレッドリストよりもさらに細かい生態情報や絶滅の要因・保全対策を精査して掲載するもので、各方面のお偉方の意見のとりまとめとか上司の判子とかお役所仕事的に時間がかかったりする。

    重要単語:ニホンウナギ レッドリスト 絶滅危惧種 絶滅危惧1B類


  4. 台風8号で、台風による初めての特別警報
    7月7日、気象庁は非常に強い台風8号の接近にともなって、沖縄県の宮古島地方に暴風と波浪の特別警報を発令。台風による特別警報の発令は、2013年8月30日の運用開始から初めてのこと。特別警報とは何ぞや?という方は、昨年の時事問題記事を読んで下さい。

    過去最強クラスのおそれ・7月では最強クラス・数十年に1度の強さ・最大級警戒を...台風がボジョレー・ヌーヴォー化してきた。

    重要単語:特別警報 台風


  5. デング熱感染拡大
    9月1日、厚生労働省は国内のデング熱感染者が22人になったと発表。西宮市でも感染者が確認されましたが、実は日本では毎年輸入デング熱感染者がいるのに何を今更騒いでるんだか、と管理人が思ったとか思わなかったとかはココでは関係なく、理科の話をします。

    デング熱はヒトからヒトへの直接感染は起こらず、蚊(今回はヒトスジシマカという蚊)のメスによる吸血でデングウイルスが体内へ侵入。白血球さんが頑張るので重大な症状となるのは稀だとしても、現在のところ認可された有効なワクチンは無い。感染しないようにするには「蚊に刺されないようにすること」などという当たり前でいて難易度の高い無理ゲーを強いられる。そう、今回の事件は「『普通』ほど難しいものは無い」という現実をヒトという種へ突きつけたのである。

    ヒトスジシマカ(昆虫綱ハエ目カ科ヤブカ属)
    完全変態の昆虫。幼虫はボウフラ、さなぎはオニボウフラと呼ばれ、ともに水中で生活。ついうっかり水にポテトチップなどを入れてしまうと、水面にできた油の膜で呼吸できなくなったボウフラ・オニボウフラが...。成虫ははねが2枚。オスもメスも普段は花のみつなどをエサにしているが、産卵期になると卵の成熟のためにメスだけ吸血してくる。だいたい10月下旬ぐらいに死滅し、残された卵の状態で冬越し。ふつうにそこらにいるためか、特に悪いコトしてないのに防虫剤を試しに噴射されたりする可哀想なヤツ。ちなみに管理人は生き物は蚊すら殺さない心優しいヤツ。

    ウイルス
    ウイルスのイは「ィ」じゃなくて「イ」。英会話っぽく発音するならヴァイラス(←強そう)。細菌と間違えられる事も多いがウイルスと細菌は別モノ。細菌は感染したった生物から栄養分を頂戴して自己増殖するのに対して、ウイルスは自力では増殖できず、感染したった生物の細胞に入り込み、騙して利用して増殖する。その為ウイルスには抗生物質が効かない。

    どっちも大概迷惑なチンピラ風の生き方してるけど、実のところウイルスってヤツは遺伝情報を持っていても自分の細胞を持っていないため、生物なのか生物じゃないのか際どいところに位置する。

    白血球
    映画一本作れるぐらい、時にバイオレンスに時に自己犠牲の精神で頼れる仲間とともに大活躍する、赤血球も思わず赤面する血液界のスーパースター達。体内に侵入した細菌やウイルスに好中球やリンパ球がアタックし、抗体があれば倒し、なければ獲得を目論む。これがいわゆる免疫機構というもので、一度倒すか事前に抗体を持って(ワクチン摂取して)いれば、対象となる細菌やウイルスに負けない体になる。毎年風邪をひく?映画の続編のように、敵も絶えず進化を続けているわけですよ。

    重要単語:デング ウイルス ヒトスジシマカ 白血球 めんえき 抗体 ワクチン


  6. 御嶽山噴火
    9月27日、御嶽山(おんたけさん)が7年ぶりに噴火。火山噴火予知連絡会は今回の噴火を、マグマが上昇して起こる噴火ではなく、マグマの熱が地中を伝わって地下水をふっとう(内部から気化)させ、発生した水蒸気が密閉空間内にたまりつつ熱膨張し、ある瞬間一気に爆発して吹き出す水蒸気爆発(全体反応型)であったと結論付ける。

    水蒸気爆発には他にも界面接触型があって、例えば水の中にガッチガチに熱した鉄のかたまりを入れると、鉄の表面で水がさかんにふっとうして水蒸気の膜ができてしばし落ち着くが、急に不安定になってチュドーンって衝撃波を放ちながら周囲を破壊する爆発が起こるような現象。天ぷら調理中の油の中に水をかけたときにも起こる。危ないから命が惜しいチビッコはやっちゃダメだよ、とらじろうとのお約束だよ。

    地下水に直接マグマが触れるとこの界面接触型の水蒸気爆発が起こるが、なぜ全体反応型と結論付けることができるのか?なんていう記述解答の設問が出るかもしれない。マグマ噴火であれ界面接触型水蒸気爆発であれ、直接マグマが関わった噴火ではその火山灰に、マグマが冷えて固まった成分(セキエイとか)が出てくるはずなので、答えは『火山灰からはマグマの成分が検出されなかったから。』ですわ。

    重要単語:御嶽山 水蒸気爆発 マグマ


  7. ひまわり8号、打ち上げ成功
    10月7日、またまたJAXAが、鹿児島県の種子島宇宙センターでH-IIAロケットに搭載された静止気象衛星「ひまわり8号」の打ち上げに成功。今年はさらにもう1つ11月30日に「はやぶさ2」の打ち上げも予定しており、もう誰もJAXAを止められない。

    先代のひまわり7号は気象観測用の単独の衛星ではなく、予算の都合とか大人の事情とかで他の機能も盛り込んだゴテゴテの運輸多目的衛星(MTSAT-2)の一機能だったのに対して、ひまわり8号はかつてのひまわりがそうであったように単独の気象観測衛星で、しかしかなりの機能強化が施されている。変な話、気象庁の単独予算で打ち上がった初めての気象衛星。

    ひまわり8号の運用は来年を予定しているけど、先代のひまわり7号というかMTSAT-2は、MTSAT-1Rとともに航空管制業務という仕事を続けることになる。

    機能強化これがスゴイ。管理人の感覚でいうとひまわり7号の機能を1ヒマワリとすれば、ひまわり8号のそれは50ヒマワリ。受験生は次の3点をおさえておくべし。

    世界初、雲の画像がカラー合成写真
    センサーで認識できる光の波長帯(バンド)が5バンドから16バンドに。可視光については、1バンドの白黒写真にこんな感じかな〜って着色されたものだったのが、3バンド使って合成カラー。これで黄砂とか噴煙とか積雪を、雲と区別できるようになる。新たに近赤外線バンドが3バンド。そして赤外線バンドが4バンドから10バンドに。よりハッキリした雲の様子や海水面の温度分布とかがわかるようになるってコトです。

    画質アップ
    可視光も赤外線も、水平分解能がざっと2倍。縦にも横にも2倍詳しい写真が撮れるようになる。

    広範囲の写真を撮るスピードがアップ
    広い範囲の写真が欲しいときは、レンズをずらしながらたくさん撮ってタイルのように並べて繋げる作業になるが、それにかかる時間が30分だったものが10分に短縮。日本付近とか限定なら2.5分でOK。これにより台風などの移動経路がより詳しく分かったり、最近流行りのゲリラ豪雨やら竜巻やら短時間で急成長するタイプの気象変化を発見・解明しやすくなる。

    重要単語:ひまわり8号 静止衛星 カラー写真 黄砂との区別


  8. 赤崎・天野・中村3氏にノーベル物理学賞
    スウェーデン王立科学アカデミーは現時地時刻の10月7日、2014年のノーベル物理学賞を名城大学の赤崎勇教授,名古屋大学の天野浩教授,米カリフォルニア大学の中村修二教授(米国籍)に贈ると発表。受賞理由は青色発光ダイオード(青色LED=Light Emitting Diode)の発明。

    なぜ青色限定なのか。

    まず人類の目標としてあったのが「次の白熱電球」。白熱電球はガラス球の中のフィラメントに電気を流して発生した熱の輻射を利用した電球で、受験生諸氏にとっては身近な豆電球もそれ。1870年以降の人類・近現代産業は白熱電球の下に発展してきたと言ってもヨロシーが、電気のエネルギーの大半が熱エネルギーの変換されるため、エネルギー効率的に無駄が多かった点には目をつぶらざるをえなかった。エネルギー効率が高く寿命の長い新しい電球の発明は人類の使命でもあり数多くの研究がなされ、その結果、白熱電球の発明から約100年後の1960年代になって、光る半導体とも言える赤色LEDが発明される。LEDの構造は端折るとして、とにかくエネルギー効率的に有用な新しい電球という可能性の扉が開かれ、続いて10年後に黄色LEDが発明される。

    さて、赤色とか黄色とかの光では、どうかけ合わせても「白」になりません。白の照明を作らない限り、LEDはただ電光掲示板を彩る部品に過ぎず、重鎮白熱電球様と同じステージに立つことができません。どうすれば「白」にできるか...そう!さすが理総研の愉快な仲間たち!まさに光の3原色赤・緑・青の3色の光をかけ合わせると白になる!である。

    しかしこの時点でまだ緑色LEDはなく「とりあえず黄色と青色をかけ合わせて『なんちゃってホワイト(擬似白色LED)』でも作るか。どーせ青は必要になるしな。」ということで青色LEDの研究が加速。が、世の中は完熟バナナのように甘いものではなく、実現できない日々の中、もうこれは20世紀中には無理なんじゃね?と全世界があきらめムードに...なったそのとき1989年に、赤崎氏と天野氏が窒化(ちっか)ガリウムを材料として青色LEDの発明に成功。

    こうしてなんちゃってホワイトは実現し、世間で騒がれなくとも業界ではそれなりに話題になったものの、黄色と青色を強弱つけてかけ合わせてもフルカラーを表現できない。さぁ次は緑色やな、って思ったら意外とあっさり青色LEDと同じ材料で緑色LEDが完成。かくして赤→青→緑の順で3原色LEDが出揃い、完全体の白色LED長寿命・省電力・低発熱・高輝度という鎧をまとって普及し始め、白熱電球先輩をおしのけて人類の電力事情を一変させようとしているのである。歴史における青色LEDの重要性、おわかりいただけましたでしょうか。

    ノーベル賞というものはスゴイ発明よりも人類への功績を重要視する傾向にある(と管理人は思ってる)ので、青色LEDの実用化に尽力した中村氏はいつノーベル賞を受賞してもおかしくないと思ってたけど、まさかの3人選出でした。

    重要単語:ノーベル物理学賞 青色発光ダイオード LED 光の3原色 窒化ガリウム



JAXA大活躍の2014年なので、2015年度入試では写真選択問題とかありえそう。大体でイーので「だいち2号・ひまわり8号・はやぶさ2」の姿の違いを把握しておいたほうが良いかもしれません。

ちょっと見づらいですが、

この記事の写真の左上が「はやぶさ2」→本体上部に、複眼みたいに大きな丸い円盤(バンド高利得アンテナ)が2つ。

その1つ下が「ひまわり8号」→太陽電池パネルが1方向にだけついてる。

右下が「だいち2号」→太陽電池パネルが羽を広げたような形でついてる。

この記事を執筆している段でもエボラ出血熱が世界で猛威を振るっています。上で紹介したデング熱と同じウイルス性感染症ですが、エボラ出血熱は致死率が非常に高く、エボラウイルスは世界保健機関(WHO)が定めた危険性分類(リスクグループ)の最も危険なグループ4に属し、それに対応した4段階の取り扱いレベル(バイオセーフティレベル)の最高レベル4に分類されています。

バイオセーフティレベル4の実験室がある国は限られていて、日本では国立感染症研究所と理化学研究所筑波研究所の2か所のみ。しかし近隣住民の反対運動でレベル3までの運用しか行っていません。ちなみにデングウイルスはバイオセーフティレベル2。

アウトブレイク(感染症の集団発生)とかパンデミック(世界的な感染の流行)とかまがまがしい言葉が世間を賑わせますが、チンピラは怖くなくてもエボラは真剣に怖い管理人です。この事態の収束に人類の叡智が試されています。はやく収束することを願ってます。
(2014-10-27 05:25:31)
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2014
03
12
投稿 Cordu-Roy

:: 宇宙に思いを馳せる−新しい太陽系モデル

[ 投稿 水口佑@管理人 ]
カテゴリー> 日々の理科

ある講座で今ちょうど「音」の分野を扱ってて、音速について管理人がサイコーにわかりやすい授業を皆様に提供しているわけですが、その中で「地球上にいるオレらって実は音速を超える速さで動いてるんやで」とか言っちゃってこの動画を思い出したのです。

小学生相手に惑星の公転を図示するときは、真ん中に太陽を固定してそのまわりに惑星の公転軌道を丸く描くわけです。公転軌道は実際のところ楕円だけど、その話は今は関係なし。とにかく正円でも楕円でも、円を描けば地球なら1年たてば元の位置に戻ってくる「回転運動」になります。

この動画はそういった従来の太陽系モデルではなく、ホントは太陽も天の河銀河を公転してるんだから、実際の惑星の動きはこんな「渦巻き運動」だよね、ってのを(管理人ほどではないとして)わかりやすく教えてくれます。

ま、動画見てみよう。今回は、世界のツワモノFPSプレイヤーと互角に罵り合う渡り合う管理人の英語力をフルに発揮して和訳(なぜか大阪弁)を付けてみました。大学入試の英文和訳をすべて大阪弁で書き記してクリアした管理人に死角などない


The helical model - our solar system is a vortex
螺旋モデル−オレらの太陽系は渦巻きやで


The old heliocentric model of our solar system...
...planets rotating around the Sun...
...is not only boring, but also incorrect.
太陽の周りを惑星が回転しとるよーな従来の太陽系モデルは、実につまらん上に不正確や。

Our Solar System moves through space at 70,000 km / hr
オレらの太陽系は宇宙空間を時速7万kmで移動してんやで。

Now picture this instead:
そこでや。この動画見てみ。

The Sun is like a comet, dragging the planets in its wake
太陽は惑星従えて公転しとって、まるで彗星みたいやな。

Can you say "vortex"?
な?これは「渦巻き」やろ?

Why is this important?!
これの何がそんなに大事かってか?

Because "rotational motion" and "vortex motion" are two completely defferent things.
そら「回転運動」と「渦巻き運動」っちゅーもんは、まったくの別モンやからや。

Life spirals.
生命の基本は螺旋や。

Life is vortex, not just rotation.
生命っちゅーんは渦を描くもんで、円環やないねん。

The Solar System is part of life.
太陽系も生命の一部っちゅーこっちゃな。

Think about this while racing through space.
宇宙駆け抜けて、このことによぅ思いを馳せてみ。



...さて、動画の途中で時速7万km(秒速19,400m)っていう数字が出てきたけども、実際太陽や地球が銀河の中心に対して公転している速度は時速864,000km(秒速24万m)で、さらに天の河銀河は宇宙空間を時速2,160,000km(秒速60万m)で移動している。さらにさらに、天の河銀河を含む銀河団は宇宙の膨張により時速3,600,000kmで....スケールでか過ぎて己の小ささが際立ってきますな。

しかしこの動画を見て「おいおい宇宙スゲーな」とか「おいおい管理人スケール小せぇな」とかで終わってしまってはいけない。良い子のみんながさらに混乱加速する話題を提供すると、

まず1つ目。
速度というものは「何か別のものに対する速さ=相対的な速さ」で決めるものであって、この宇宙における絶対的な速度基準もなければ、そもそも「絶対的な速度」というものに意味はありません。っていうのはアインシュタインの特殊相対性理論をミキサーでベラボーに砕いた説明でもあります。つまり時速7万kmでも86.4万kmでも「あー、速いですね(棒読み)」ぐらいの感想でイーんです。

次に2つ目。
この動画には続きがあって、そちらも近いうちにココで紹介しようと企んでます。カンの鋭い諸君ならお気付きでしょうけども、そう、今回の動画のように「太陽がまっすぐ進んでる」ことすら事実ではないのです。太陽が惑星の公転に影響を与えるように、惑星も太陽の公転に影響を与えます。それは地球と月のようにお互いがお互いの周りをまわっているような関係とでも言いますか、ともかくそこでも螺旋や渦巻きといったキーワードが登場することとなります。

宇宙広い。宇宙スゴイ。宇宙さすがッス。

(2014-03-12 03:41:39)
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2014
02
27
投稿 Cordu-Roy

:: 雪の結晶ができるまで

[ 投稿 水口佑@管理人 ]
カテゴリー> 日々の理科

同じ形状はこの世に2つと無いと言われるもの。

Vimeoに雪の結晶ができるまでの幻想的なタイムラプス(低速度撮影)動画があったのでアップしときます。ハイビジョン高画質です。

自然が生み出す6回対称(たまに3回対称)の、偶然と儚さと刹那の交点。こういうのが芸術ってもんだと管理人は思うんです。

さて雪にはいろんな呼び方があって、六角形であることから「六花(りっか)」、花に見立てて「天花(てんか)」「風花(かざはな)」、雪による災害から「白魔(はくま)」などがあります。シミ(昆虫綱無翅類)を「紙魚」と表すぐらい雅でありますなー。

同じ形状は無い、つまりどの形状も初見であるはずなのに、それでも見ただけで「あ、雪の結晶やんなコレ?」ってわかるのもまた不思議な話で。
(2014-02-27 01:03:21)
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2013
11
29
投稿 Cordu-Roy

:: 「手のひらを太陽に」に見る理科

[ 投稿 水口佑@管理人 ]
カテゴリー> 日々の理科

知らない人はいないであろう良い子のヒーローアンパンマンを生み出したやなせたかし氏が先月他界し、この人の元気さから亡くなられるなんて考えられなかっただけに衝撃を受けました。

さて紹介している動画は、これまた知らない人はいないであろう童謡「手のひらを太陽に」です。なぜパパイヤ鈴木さんが...注目するのはそこではなく、なぜ水木一郎アニキが...注目するのはそこでもなく、故やなせたかし氏が作詞しております。

ミミズだって、オケラだって、アメンボだって、みんなみんな生きているんだ友達なんだ」と歌われ、理科講師としてはやはり彼らの生態を知っている範囲で紹介しておかねばと思ったのです。生きとし生けるものすべてを上から目線ではなく同じ高さで同じ地球上の仲間として見る、その素晴らしさに気付いたのは管理人が大人になってからで、幼少期は「友達ぐらいは自分で選ばしてよ...」とか思っていたのは秘密だ。グロいとか言われそうなので各々の生物の写真は掲載しません。適宜ググって探して下さい。


ミミズ
環形動物門貧毛綱

分類学上において、「貧毛綱」っておいコラここの管理人にケンカうってんのかオラオラな位置に存在するひも状の動物の総称で、目がなければ足もない。体節ごとにちょっと毛がある。目がないといっても体表には光を感知する視細胞があり、光から逃れようとする負の走光性をもつ。オスともメスとも言えない雌雄同体で、でも交接(交尾、って感じではなくひもが強くからまってる感じ)を行って精子を交換し、産卵する。

トカゲの尻尾切りと同様、ミミズも危険を感じると自ら体をちぎる自切(じせつ)をする。土を掘っただけなのに自切されると、なんかとても申し訳ない気持ちでいっぱいになる。のちに分かれた2つの部分のうち頭部を含む前半身から後半身が再生。後半身は再生せず逃げるためのおとりにされてしまう。

よく「ミミズの心臓は○個!」みたいな話を聞くけれども、セキツイ動物のような丈夫な筋肉でできたポンプ的な心臓は持たず、血管の部分的にふくらんだ箇所を脈動させて血液を循環させている。そもそもこのふくらんだ部分を心臓と呼ぶべきかどうか、なんだけども、学術論文等では「〜 heart」と書かれており、それが7〜9か所ある。自切したらそりゃ数も減る。ちなみにセキツイ動物や環形動物のように、血管があってその中を血液が循環する仕組みを「閉鎖血管系(血液が直接細胞に触れない)」という。それに対して、コン虫みたいに何となく体液が体全体をめぐっているような仕組みを開放血管系という。

ミミズの血液は赤いけれども赤血球にあたるものは存在せず、エリスロクルオリンというヘモグロビンと同じ鉄系呼吸色素(鉄だから赤色)が血しょう中に溶け、それが酸素を運ぶ。

食物連鎖では最下層に位置し、いろんな動物に抵抗空しく食べられてしまう。彼らにとっては不本意ながらも釣りのエサとしては非常に優秀。ではミミズは何を食べているのかというと、それは土。土を飲み込んで、そこに付着している有機物や微生物を消化吸収する。どういうわけかミミズは汚染物質に強く、飲み込んだ土に付着している汚染物質を時限爆弾のように体内にため込む。いわゆる生物濃縮が進み、ミミズを食べた動物にこの爆弾が移動し、いつかは人体に害が及ぶこともある。ただし見方を変えれば、ミミズを使って汚染された土壌をキレイにするという人間の身勝手な利用方法もあったりする。なお、ミミズと土壌の関係を最初に研究したのはダーウィン。

ミミズにまつわる迷信として有名なのが、以下のの2つ。

>ミミズが鳴く
→ズバリ鳴かない。地下から響き鳴き声はケラだとされている。

>おしっこをかけると#@%☆が腫れる
→スバリ腫れない。実践&エキサイティング(?)が信条の管理人はなぜかそれを知っている。

ケラ
節足動物門汎甲殻類六脚亜門昆虫綱バッタ目キリギリス亜目コオロギ上科ケラ科

「おけら」という俗称をもち、地下にトンネルを掘って生活する。管理人がよく言われる「この虫けらめっ!」という「けら」とは関係ありません。池や川の近くの街灯に向かって迷いなく飛んでいく姿や、しろかきした水田に苦しさと切なさを抱えてプッカリ浮かんでは想像以上の速さで泳ぎ去っていく姿を見たことがあるかも。

分類体系を見ての通りバッタの仲間なので不完全変態(卵→幼虫→成虫)のコン虫。体長は3cmほどではねは4枚。冬越しの姿は幼虫または成虫。オスは前はねに発音器官を持ち、鳴き声をトンネル内で共鳴させて大きくする。実はメスもちょっと鳴く。幼虫も成虫も雑食で、植物の根や種子,他のコン虫,友達と歌われたミミズも美味しく頂きます。

全生物的に見てもケラは活動範囲が広く、「歩く・掘る・飛ぶ・泳ぐ・たまに跳ねる」という人類未到の運動能力を有し、彼らに国境など意味を成さない。ただし飢えに弱く、水分が不足すると一晩もたない(根性論ではどうしようもない代謝の問題)。

ミミズの項でも書いた通りケラも含めてコン虫の仲間は開放血管系で、透明な体液が背中にある背脈管という心臓っぽい部分の脈動のおかげで体内全域をなんちゃって循環している。この体液は酸素を運んだりせず、呼吸は体内を縦横無尽にはしる気管にマル投げ状態。

ケラが生物学的に注目を浴びるのは前足と体の形。土を掘るのに適した前足、トンネルを掘り進むのに適しただ円形の体にビロード状の毛、種の壁を越えてそれはまるでモグラ(学名モゲラ)。生活している環境やスタイルが似ていると、種が異なっていてもその環境・スタイルに適した体の形を獲得していくコトを生物学では「適応集中(=しゅうれん進化)」といい、この良い例となる。適応集中の他の例は、イルカとサメ、とか。

アメンボ
節足動物門汎甲殻類六脚亜門昆虫綱カメムシ目カメムシ亜目アメンボ下目アメンボ上科アメンボ科

アクエリアス」なんていうカッコイー学名を持ち、水走りの術を使うOh! Ninja!なコン虫。水瓶座(アクエリアス)の管理人とはちょっと縁がありそうでいて、しかし虫けらごときと一緒にされたくないという複雑な気持ちにさせてくれる。名前の由来は雨ではなく、カメムシの仲間らしく捕まえると独特のにおいを発し、これが甘い飴のにおいがすることから。確かに臭くはないんだけど、キャンディーというよりは佃煮にみたいなにおい。ツクダニンボやな。

コン虫なのであしは6本。はねを持つ種は4枚のはねで飛ぶ。不完全変態なので卵→幼虫→成虫と成長し、幼虫・成虫ともに肉食で、水面で生活し、成虫の姿で冬越しする。とは言っても冬越しの姿は観察記録が極端に少なく、水辺の落ち葉の下とか泥の中とか、いろいろ言われている。

なぜ水面で沈まず生活できるかというと、6本のうち後ろ4本の長いあしには全体的に細かな毛が生えていて表面積が大きく、この4本を水に浮かべるように4方向に伸ばし、水の表面張力(表面積をできるだけ小さくしようとする性質)を利用しているから。軽くてかつ水面に接している面積が大きいと物が浮く(水面に1円玉を浮かべる等)のと同じ理屈。しかし所詮は表面張力という他力。石けん水の元ではその効力を失い、アメンボといえど溺れる。なんか...ゴメン...。

水面でもがいてる他のコン虫がいれば、その動きで発生した水面波をあしの毛がキャッチして群がってくる。もちろん助けるつもりなど毛頭なく、こんな食物連鎖バリバリの世知辛い世の中でありますし、容赦なく獲物に針のような口を突き刺しては消化液を注入し、消化されたものを吸い尽くす。管理人が手で細かい波を発生させても群がってくる。なんか...ゴメン...。

管理人は観てないけど、その昔放映されたドラマのせいでアメンボの存在がキレイな水を表す指標生物であるような誤解がうまれたのですが、水質階級の判定基準となる指標生物は30種でその中にアメンボは含まれていない。確かにアメンボは食物となる他のコン虫がいない(自然が豊かでない)場所では生活できないし、洗剤たれ流しの川では生きることが難しい。しかしアメンボのいる場所がすなわちキレイな水!とも言えない。管理人の個人的な観察からだと、どちらかというと少しにごった水にたくさんいる気がする。


紹介した3つの動物に共通する特徴を探ろうとしたけど特に血潮は関係なかった。血管を持ってるのはミミズだけだし。そもそも「手のひらを太陽に」の歌詞は、当初アメンボではなくナメクジだったらしいし。それでもあえて共通項を探すなら、それは「」。毛の生えた友達!おいおい、世界平和は近いなっ!
(2013-11-29 05:23:09)
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2013
11
06
投稿 Cordu-Roy

:: 2013年、理科にまつわる話題 (時事問題)

[ 投稿 水口佑@管理人 ]
カテゴリー> 日々の理科

理総研ブログ
昨年に引き続き、中学受験で扱われそうな2013年の理科時事問題をまとめてみました。2012年の記事は「受験 理科 時事問題」といった検索ワードでの来訪が多かったのでやはり需要が高そうです。たまに「理科 自治問題」という検索ワードが履歴に残ったりするんですけど・・・今のところ理総研に自治問題は発生しておりません。自活問題は慢性的に顕在してるんですけども。


  1. イプシロンロケット試験機、打ち上げ成功
    9月14日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)がイプシロンロケット試験機を内之浦宇宙空間観測所から打ち上げた。イプシロンロケットは、高性能・低コストそして製造の簡素化のために日本の技術を総結集させた新型固体燃料ロケットで、今回の打ち上げの成功は「宇宙にモノを運ぶのはお金と時間がかかって大変やわー」という今までの常識をくつがえし、この先もっと宇宙が身近になること約束してくれました。

    試験機といえどきっちり荷物=惑星分光観測衛星(SPRINT-A)を積んでいます。SPRINT-Aはイプシロンロケットで打ち上げる小型科学衛星 (SPRINT) シリーズの1号機という意味で、打ち上げ後にJAXAはSPRINT-Aの愛称を「ひさき」(太陽の先、という意味で、内之浦のある津代半島の先端の地名の火崎に由来)としました。ひさきは今後、ハッブル宇宙望遠鏡やX線天文衛星「すざく」などとともに木星の観測にあたる予定です。

    当初の打ち上げ予定は8月22日だったけど、配線ミスで8月27日に延期。8月27日には打ち上げ19秒前にシステムが異常を感知して自動停止。これぞ3度目の正直。航空開発の現場では1回のミス(打ち上げてからの失敗)が予算や期間の面で後に大きく響くため、システム面の改善のおかげで起こった自動停止は管理人にとっては驚くべき延期理由でした。もちろん良い意味で。なんでも、機体に搭載した人工知能がロケットの状態を自分でチェックするとか。こういった変態的技じゅt...いや常に最先端の安全技術こそ、日本が世界に誇れるものなんだなー、と。

    重要単語:イプシロン ひさき JAXA(ジャクサ)


  2. ピーター・ヒッグス教授にノーベル物理学賞
    加藤茶「ヒッグス」
    ....去年も書いたなコレ....。

    10月8日、スウェーデン王立科学アカデミーは、2013年のノーベル物理学賞を英エディンバラ大学名誉教授のピーター・ヒッグス博士とベルギー・ブリュッセル自由大学名誉教授のフランソワ・アングレール博士に贈ると発表。

    宇宙誕生後、モノに重さが生まれた仕組みの理論を2人が1964年に相次いで発表。質量を生み出した粒子は後に神の粒子,ヒッグス粒子と呼ばれる。2012年の段階ではヒッグス粒子あるいはそれに似た新しい粒子を99%以上の確実さで発見!って書いたのですが、さらに実験を進め、「学術的に粒子が確定した」ことが今回の受賞につながりました。

    ヒッグス粒子は、宇宙誕生の大爆発(ビッグバン)から100億分の1秒後、光速で飛び回る他の素粒子にまとわりつき、動きづらくすることで質量を生んだと考えられている。って何のこっちゃ?

    重要単語:ヒッグス粒子 ノーベル物理学賞


  3. 高知県四万十市で最高気温41.0℃
    8月12日、高知県四万十市で日本の最高気温41.0℃が観測される。それまでの最高気温は埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市の40.9℃で、6年ぶりの更新となる。ちなみに40.9℃が最高気温となったのは2007年8月17日で、こちらは74年ぶりの更新。

    さて、何から話せばイーやら。まず最高気温が更新される原因に答えを求めるとフェーン現象というキーワードが必ず出てきます。更新当初は「とりあえずフェーン現象が原因ってコトにしとこか。」と易きに流れて話題が収束したとして、研究はその後も続きます。今では40.9℃の熊谷猛暑の原因は、受験生がよく見たであろう例の「山を上がって下がる空気の流れ」からくるフェーン現象とは異なるメカニズム(foehn-like wind=「フェーンに似ているもののそれとは異なる山越え気流の現象」)にあると考えられています。

    で、今回の41.0℃についても付け加えておきたいのは、前回の40.9℃のときとはデータ取得の方法が異なることです。2007年当時は、アメダスによる毎正10分値(10分ごとの数値)が記録される仕組みの中で、14時20分の観測値がズバリ40.9℃でした。しかし今回の41.0℃は13時42分という半端な時刻の観測値で、これは毎正10秒値の観測値から「任意の時分の極値」として記録されるようになったためです。

    管理人が何を言ってるかサッパリわからない小学生のために分かりやすく書くと、まずこれは公平な戦いではなかった、というコトです。10分ごとにポーズを決めて一番笑えるものが優勝!と言われた人と、10秒ごとにポーズを決めて一番笑えるものが優勝!と言われた人は、条件が違うために同じ時間内に同じ土俵で戦ったりしません。

    重要単語:41.0℃ 高知県 四万十市 フェーン現象


  4. 初の特別警報
    9月16日、台風18号の接近に伴い、京都府・滋賀県・福井県に運用後初の大雨特別警報を発表。

    特別警報とは、2013年8月30日から運用された、警報の上をいく新しい防災情報のこと。注意報→警報→特別警報の順に危険予測値が上がっていき、特別警報が出たら「ただちに命を守る行動を!」とるよう努めなければいけません。注意報からいきなり特別警報になる場合もあるそうです。特別警報は行政機関や様々なメディア(テレビ・ラジオ・防災無線・広報車・インターネット)を通じて伝えられます。

    気象庁が特別警報を創設した原因は、東日本大震災での大津波警報や平成23年の台風18号による大雨災害等で、災害の危険性の著しい高さを効果的に伝える手段がなく、必ずしも迅速な避難に繋がらなかったことにあります。この特別警報は、警報の発表基準をはるかに越える現象に対して「○○特別警報」という形で発表され、○○に入るのは「大雨・暴風・高潮・波浪・大雪・暴風雪」の6種類。

    地震・津波・噴火については、すでにある警報のあるレベル以上のものを特別警報「緊急地震速報(震度6弱以上)・大津波警報・噴火警報(居住地域)」と位置づけ、こちらは名称変更なし。

    重要単語:特別警報 台風 気象庁 緊急地震速報 ハザードマップ


  5. キュリオシティがサンプル採取に成功
    2月9日、NASA(アメリカ航空宇宙局)は火星無人探査車「キュリオシティ」が、搭載しているドリルで火星地表の岩に穴をあけて史上初めて火星岩石のサンプル採取に成功したと発表。その後、サンプルの分析(835℃に加熱して放出される気体を調査)において重さで約2%の水分が検出されたと発表。しかし、生命が存在する強い証拠となるメタンは検出されなかったもよう。

    重要単語:キュリオシティ 火星 NASA


  6. 中国から大気汚染物質飛来
    2月8日、環境省は中国から飛来している大気汚染の原因となる有害物質「PM2.5」に対応するため、観測態勢の強化などの対策を取りまとめた。大気汚染物質は偏西風にのって日本までやってくる。

    PM2.5とは特定の物質の名前ではなく、大気中に浮遊している直径2.5マイクロメートル(1マイクロメートルは1ミリメートルの1000分の1)以下の微小粒子状物質のこと。とても小さいために肺の奥まで入りやすく、呼吸器系や循環器系への影響が心配されている。

    重要単語:PM2.5 大気汚染 偏西風


  7. 観測史上初メドレーの10月
    10月9日、新潟県糸魚川市で史上初の10月の猛暑日を観測(35.1℃)。また、10月の台風接近数(発生数・上陸数じゃないよ)が過去最多の6個(22〜24,26〜28号)。

    気象庁では、気象用語を以下のように定めています。
    ・猛暑日:日最高気温が35℃以上の日
    ・真夏日:日最高気温が30℃以上の日
    ・ 夏日:日最高気温が25℃以上の日
    ・熱帯夜:夕方から翌朝までの最低気温が25℃度以上の夜
    ・真冬日:日最高気温が0℃未満の日
    ・ 冬日:日最低気温が0℃未満の日

    重要単語:猛暑日 ヒートアイランド現象 台風 6個


  8. 出生率1.41に回復
    6月5日、厚生労働省は、2012年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生む子供の平均数)が前年より0.02ポイント高い1.41に上昇したと発表。1996年以来16年ぶりに1.4台に回復、と言っても、人口が減っているために出生数自体は前年より1万4000人減。日本ヤバイ。管理人も腎臓から石を産んでいる場合ではない。


  9. すばる望遠鏡が太陽系外惑星の直接撮影に成功
    8月5日、国立天文台などの国際研究チームが、ハワイにある日本の「すばる望遠鏡」で、地球から57光年離れた恒星(GJ 504)の回りを公転する太陽系外惑星(GJ 504 b)の直接撮影に成功したと発表。この惑星はピンクっぽい色をした巨大ガス惑星で、第二の木星と呼ばれている。


気象関連の時事ネタが多いですね。明日の日本を真剣に考えているのは気象庁だけなのかもしれない。
(2013-11-06 04:46:07)
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